『ぼくは化け物きみは怪物』は白井智之の短編集で、5つの物語が収められています。物語はエロやグロテスクな描写を前面に出しつつ、どんでん返しや謎解きが高いクオリティで描かれています。結末は作品ごとに異なり、それぞれに意外な展開や衝撃的なラストが用意されており、読後には複雑な余韻や爽快感が混じった強い印象が残ります。
例えば、「大きな手の悪魔」という話では、宇宙人が人類をサンプルとして採集し、知能が基準を上回った場合は攻撃を中止するという設定のもと、言葉を武器にした犯罪者の婆さんが人類の切り札として逆転劇を演じるなど、エンタメ的かつ不穏な結末を迎えます。
また「奈々子の中で死んだ男」では、死んだと思われた遊女が息を吹き返し、毒殺事件の犯人探しを通じて複雑に絡み合った人間関係が明らかになっていきます。
全体として、結末は単純なハッピーエンドや完全な解決とは言い難く、どの話も一筋縄ではいかない不気味な余韻を残すものとなっています。作品全体のテーマは、人間の「化け物」性や怪物的な本質を浮き彫りにしながら、謎解きと異常な設定が絡み合うものです.note+2

コメント